Mark Rothko:マーク・ロスコ

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Mark Rothko:マーク・ロスコ

Dark Palette

Pace Gallery; 510 West 25th Street

Nov 04, 2016 – (reopen on Tuedsay, January 3)Jan 07, 2017

 

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少し前に見て来た展覧会です。新たな気持ちで新年を迎える事に一段と深みを与えてくれる展覧会

だと思います。1月7日までまだチャンスがあるのでチェルシーまで足を運んでみては。

本やインターネット上の写真では消えてしまう実物から伝わってくるものが感じ取れる貴重な体験

になるのではないかと思います。

 

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上の右側の作品のディテール:

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私はRothkoの作品の前に立っているといつまでもそこにいる事ができるようにいつも感じてし

まいますが、今回の”Dark Palette”:1955年から1960年代にかけて制作された暗い色使いの作品

を集めた展覧会も、同様でした。

この展示はRothkoファミリーからと美術館から貸し出された作品が集められいます。

 

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Rothkoの円熟期の幾つかのエッジのぼけた長方形を組み合わせた作品の多くは、ピグメントを

turpentine(テレピンオイル)でかなり薄くして生のキャンバスにしみ込ませて、何層も重ねて色も形も

ブレンドしていくというものでした。この技法で色に光を与えるという効果、色自体の表現を獲得し

ていったようです。

チェーンスモーキング、お酒の飲み過ぎなど健康を顧みないところがあったようですが、長年に渡り

毒性の強いテレピンを大量に使い続けていた事が健康を害する原因にもなってしまったそうです。

 

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Rothkoは1970年に66才で自らの命を絶ってしまいました。評論家の多く、コレクター、そして一般に

も赤、黄色、オレンジなど明るい色を好んで使った1950年代前半の作品は光と喜びに満ちていると解

釈されています。そして1950年代後半になるとRothkoの鬱状態がひどくなるのが彼の友人や知人には

はっきり分かり、作品に使われている色がだんだん暗くなっていったのはその反映ではないかと思っ

ている人が多いそうです。

しかし、1949年にRothkoがClyfford Stillに宛てた手紙は次のように書かれているそうです。

“This has been the darkest winter of my life — why and what I hardly know myself. … Ironically enough my pictures have never been more ecstatic. People will say what a cheerful guy I must be.”

(人生の内で一番暗い冬なんだけど ー 自分でもなんだかわからないけれど…皮肉な事に絵はめっきり明るくて、他の人からはきっとなんて明るい人なんだと思われるにちがいない。)

 

息子のChristopher Rothkoは心理学者ですが、暗い色使いの作品について父、Rothkoはそれまでの明

るい色の作品を一般があまりにも簡単に受け入れ過ぎで、作品の奥にあるもっとシリアスな感情

を理解していないのではないかという疑いを持ち始め、意識的に軌道修正していたのではないと語っ

ています。そして暗い色の使われた作品はわずかに感じとれる程度の色の変化がもたらす効果で、よ

り静かな美しさを作り出しそれが見る側が瞑想的な経験へと自らが入っていけるように意図したでは

と言っています。

 

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Mark Rothko (1903 -1970)

アメリカ国籍ロシア系ユダヤ人(Dvinsk, Russia生まれ、 現在Latvia)、10才の時Oregon州の

Portlandに移住。(ヨーロッパでのナチスの台頭により反ユダヤ主義がアメリカ内でも強まる事を

懸念して1940年に “Markus Rothkowitz” から “Mark Rothko”. へ名前を変える。)

写真撮影はOKでした。

 

ちなみに、このサイト<WNYC New Sounds; #3599 Music inspired by painters, part 3>で

http://www.wnyc.org/story/3599-music-inspired-painters-part-3/

Houston, Texasにある“Rothko Chapel,”(1964 年から1967年かけて制作された14点の作品がある。)

にインスパイアされた音楽(57min)が聞けます。サイトの上の方にあるブルーのListenのボタンを押

してください。

 

http://www.pacegallery.com/exhibitions/12835/dark-palette

参照;http://www.nytimes.com/2016/11/03/arts/design/mark-rothkos-dark-palette-illuminated.html?ref=todayspaper&_r=1

Christopher Rothko の父Rothko についてのレクチャーです。スライドで初期の具象画も含む

いろいろな作品が見る事ができます。1時間23分と長いビデオですが最初の約3分は

紹介で最後の20分は質疑応答です。

 

 

 

 

 

 

Categories: Gallery and Museum

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